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京博の「京のかたな」展を見てきました。
ずらりと並ぶ三条、五条、粟田口、来などの名刀に「山城鍛冶の影響を受けた刀」や「京都ゆかりの名刀」として国宝、重文が一杯、平日午前に行ったのに行列でした。
狂言『粟田口』では「粟田口比べ」に誘われた田舎大名が太郎冠者に「粟田口を買おう」と叫ばせると京のスリが「オレオレ、俺は粟田口藤右馬允(あわたぐち とうまのじょう),合戦の先陣に立てると大勝利疑いないという名門の者じゃ」と言葉巧みに大名に取り入り、預かった刀を奪って逃げます。
大名との対話に「粟田口ならハバキ元が黒いと聞いたが」「黒い脛布(はばき)をつけております」「刃は硬いと聞いたが」「歯は固く石でもかみ切れます」「身は古いか」「風呂に入った事もありませぬ」「二つ銘がよいと言われているが」「上京、下京に姪が一人ずつおります」・・・・とあり、刀剣に詳しい中近世の人々は大笑いしたのでしょう。
ちょっと気になるのは「先陣に立てると勝利疑いなし」で、田舎大名が納得したのは、或いは粟田口の刀にそういう失われた伝説があったのかも。
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