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刀剣店の宣伝文句に、「掘り出し物」と謳う文字を見かけることがある。 そうは言っても、なかなか掘り出し物に出会ったという話を聞くことが少ないのが現実。 適正な値段で適正な物を買うことが出来ることこそが、掘り出し物を手にしたということ、とは名言の一つと心得ていた。
最近のニュースで、旧国宝の無銘「則重」が、現在、オーストラリアの愛好家の手にあり、その人が将来は日本に戻すことを約束しているという報道がなされた。 このニュースの前に、刀剣美術誌でこのことが詳しく掲載されていたが、ニュースに流れたとなると世間のインパクトは、一業界紙とは比較にならない。 しかも、この刀はオークションで約60万円で手に入れたとのこと、その上に立派な拵え付きである。
正直、うらやましい話である。 外国には、まだまだこうした刀が埋もれている可能性があって、オークションの魅力は捨てたものではないが、素人が同じ効果を求めても難しいのは周知の事。
ところで、最近の私の掘り出し物は、刀剣書籍である。 「日本刀鑑定要訣」という本で、20年くらい前には電脳倶楽部でも話題の本の一つであった。
何気なく検索していた時!ヒット! しかも、Amazonで478円。 読めたらいいや!と思って、「中古品 - 可」の表示でポチってしまった。 届いて見たら、美品やん!! 読まずに、コレクションとなってしまった。('◇')ゞ。もったいなくて。 今では、最低でもこの価格の15倍くらいはしている。 多分定価以下で買った良品の刀剣関連本は、これだけの気がする。
私の掘り出し物は国宝とはいかないまでも、刀兄がかつて勧めてくださった名本にこうして出会えたことが、何よりの掘り出し物。
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