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「鬼滅の刃」の設定を見ましたら時代は大正時代、主人公の竈門炭次郎は炭焼きの息子となっていました。
アニメは戦闘につぐ戦闘で時代背景はあまり出てこないようですが、大正時代は日本木炭史では大きな変換期でした。明治の近代工業導入が一段落し高炉製鉄も国内で進展、国際貿易の発展で西欧の高級鋼、鉄素材と屑鉄の輸入が本格化し、タタラ製鉄が不採算を理由に終焉を迎えた時代です。
製鉄に見切りをつけた東北や中国地方の鉄山業者は広大な山林を利用してタタラの燃料であった木炭を大量に生産、鉄道・海運を利用して都会に販売するようになります。現在も使用されている近代的な炭竈も普及、価格も下がり一般家庭での調理・暖房などへの木炭使用も増加しました。
アニメ興行収入の記録をたてた「もののけ姫」の記録が炭次郎に破られるとは、タタラ製鉄から木炭製造への不思議な因縁であることよ、と思いました。
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