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日本の武器のうち「槍」は南北朝〜室町時代に歩兵の武器として発達、足軽の長柄の槍と騎馬・徒武者の大身の槍などになります。大身の槍には「日本号」「蜻蛉切」などの名槍もあらわれ、「一番槍」などの名誉もありました。
西洋でも中世騎士道の時代には「聖槍」と称えられる武器がありますが、キリスト教の聖遺物に「ロンギヌスの槍、Lancia Longinus」と言うのがありました。『ヨハネによる福音書19.34』に処刑されたイエスの死を確認するために「脇腹を突いた槍」が記載されています。
中世にキリスト教会が「聖遺物」を収集し始めると、「イエスを処刑した時の十字架の木片」「聖女ヴェロニカがイエスの汗をぬぐった布」などとともに「ローマ軍の兵士ロンギヌスがイエスの遺骸を突いた槍」が現れました。エルサレムから持ち出され各地を転々とし、現在はローマにあるそうですが、ロンギヌスなる名前が出てくるのも様々な霊験譚が語られるのもずっと後の時代のものだそうで、まあ、論議抜きの伝説の世界の話と受け取るべきでしょう。
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